本記事では、実印と銀行印の使い分け方法について解説していきます。社会人になったら必要になる実印と銀行印。就職のタイミングで会社から指定された金融機関の銀行口座を新たに開設する人も多いはずです。かくいう筆者も新卒で入社した会社では、みずほ銀行の口座開設を依頼されたため学生の時に作成した認印で作成してしまった経験があります。
本記事で実印と銀行印の使い分け方法や使い分ける目的を確認していきましょう。兼用した時のデメリットやメリットも総合的に理解することで正しい印鑑の使い方を理解できます。
- 実印と銀行印はセキュリティリスクや偽造リスクを踏まえると別々に作成することを推奨
- 実印と銀行印の兼用は可能
- 複数金融機関の口座開設用に銀行印を複数本作成するケースもある
実印と銀行印の特徴
まず、個人用途で利用する実印と銀行印の特徴をそれぞれ確認していきましょう!法人用印鑑については、公的機関への印鑑登録以外に法務局への実印登録、契約書や秘密保持契約書などに捺印するのが一般的です。
実印 | 銀行印 | |
価格 | 2,000円〜 | 1,500円〜 |
用途 | 公的機関への印鑑登録に使用 | 金融機関への届け出に使用 |
サイズ | 13.5mm〜18.0mm | 12.0mm〜15.0mm |
書体 | 篆書体、印相体、古印体、吉相体など | 篆書体、印相体、古印体、吉相体など |
印材の種類 | 木製印鑑〜金属製印鑑に対応 | 木製印鑑〜金属製印鑑に対応 |
印鑑デザイン | 丸印(寸胴タイプ)※アタリ指定も可能 | 丸印(寸胴タイプ)※アタリ指定も可能 |
実印と銀行印の特徴は上記の通りです。価格、サイズなど細かい点は異なりますが、基本的にデザインや使い勝手などは統一されています。
実印と銀行印のもっとも大きな違いが使用する用途です。実印は区役所などの印鑑登録に使用する身分証明の印鑑として活用します。かたや、銀行印は金融機関への届出印として使用します。
それぞれの用途の違いを詳しく確認していきましょう!
実印・銀行印と混同しがちな認印に関しては下記記事で詳しく解説しています。認印は、実印と銀行印以外の様々な用途で利用できる汎用性が高い印鑑です。社会人だったら自分のデスクに1本は準備しておきたいビジネスアイテムのひとつです。
実印は公的機関の印鑑登録に使用する
実印は、公的機関の印鑑登録に使用する印鑑という認識を持っておけば大丈夫です。出生届、婚姻届・離婚届、住民票の申請届などのフォーマルな書面でも使うことができますが、印鑑登録の身分証明に登録する印鑑以外は認印を利用するケースが圧倒的に多いです。
実印は個人の身分証明として法的効力を持つ印鑑のため、ビジネス・プライベートで日常的に使用する確認印の用途も持つ認印と使い分けるのが理想的です。
銀行印は金融機関の口座開設の届出印として使用する
銀行印は、金融機関の口座開設に使用する届出印として使用するのが一般的です。実印でも銀行口座を開設することは可能ですが、盗難や紛失時のリスクを考えると銀行印は個別に作成して分けておくのが良いでしょう。
金融機関では、届出印が不一致だと様々な手続きができなくなってしまいます。仮に届出印を紛失したら改印届けなどのプロセスを進める必要があります。
実印と銀行印を一緒に登録してしまうと、印鑑を紛失した時に金融機関への改印届も必要となってしまいます。
実印と銀行印の兼用は可能
実印と銀行印を同じ用途で使うことを目的として1本のみ作成して、公的機関への届出印や金融機関への届出印を統一することは可能です。
印鑑管理の手間がなくなって1本の印鑑で多種多様な用途で利用できる点がメリットです。かたや、紛失時・盗難にあったときのリスクは甚大となってしまいます。
実用性の面ではメリットを得ることができますが、頻繁に使うものではないので実印と銀行印は分けて作成するのが無難な選択です。
金融機関ごとに銀行印を分けて作成可能
銀行印を口座開設する金融機関ごとに分けて作成することは可能です。いくつもの金融機関を開設して貯蓄の分散を行う人、生活費用・貯蓄費用・子供の学費など金融機関ごとに財産形成する人などは銀行の登録印を分けるメリットが大きいです。
銀行印は1本2,000円以下で作成できる通販サイトも多いため、金融機関ごとに印鑑を管理する手間はかかりますが、慎重派の人におすすめの方法です。
実印と銀行印を作成するときの注意点
最後に実印と銀行印を作成するときの注意点を解説していきましょう!
実印と銀行印はサイズを変えて区別がつくようにしよう
実印と銀行印を分ける場合、印面の書体をそれぞれ別のものにする、印鑑サイズを実印のほうが大きくなるようにするなど、それぞれの印鑑の区別がひと目で分かるようにしておくのが良いです。認印と比較すると使用頻度は少ないものの、毎回見分けるのに時間がかかると非常に手間です。また、押し間違いをしてしまう原因にもつながってしまいます。
実印と銀行印は、サイズで区別するのが良いです。
会社用で作成するときは必ず別々に作成しよう
法人用の印鑑を作成するときは、実印と銀行印を必ず分けて作成してください。なぜなら、会社の実印は法的効力を強く持ちます。様々な契約を企業間で行うため紛失時の偽造リスクも飛躍的に高くなります。
また、金融機関に預け入れている金額も個人口座とは比べ物にならないぐらい金額が大きくなります。
事業運営のリスクを少しでも低減させるために法務局などに登録する実印と金融機関用の銀行印を必ず分けて作成しましょう!会社設立3本セットを購入すれば、単品で購入するよりも実印と銀行印が30%程度安く買えます。
下記記事で実印・銀行印がお得に安く購入できる通販サイトを紹介しています。10社以上のネット通販の価格を調査しておすすめのサイトを解説しています。実印と銀行印を作成したい人はあわせて参考にしてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。銀行印と実印を分けて作成する理由を解説しました。実印と銀行印は用途が全く異なるため、分けて作成するのが大前提となります。ただし、実印と銀行印を一緒に併用することは可能です。あなたの考え方や管理方法に合わせて印鑑を作成しましょう!
最後に本記事の重要ポイントをおさらいしましょう!
- 実印と銀行印は分けて作成するのがベスト
- 個人用だったら兼用することも可能
- 法人だったら必ず分けて作成するのがおすすめ